京友禅は元々、型染・手描染の2つの技法がありますが、
現在ではインクジェット捺染も京友禅と言われています。
手描染が生産される割合は品目により違いがありますが、
振袖の場合は
手描染3% 型染44% インクジェット捺染53%で、
手描染の振袖は京友禅の中でも非常に希少な生産量となっております。
平成27年度京友禅生産量調査より
今日の『京手描き友禅』は、宮崎友禅斎が考案したといわれています。
宮崎友禅斎は出生地・没地など諸説あり、生涯を通して謎の多い人物です。
京都の洛東、東山・知恩院の門前町に居を構えていた扇絵師“宮崎友禅斎”の描く扇絵が人気を集め、この友禅斎の画風を着物の意匠に取り入れて模様染めの分野に生かされたのが、“友禅染め”の始まりだと伝えられています。
現在の京手描き友禅の着物の多くは『染匠』といわれる熟練の職人によって製作されています。
製作には多くの工程(下絵・挿友禅・地染め・水元など)の専門技術者(職人)が分業で携わるため、『染匠』が複雑な工程や技法をまとめあげ全体の統括管理をする役割を担っています。
いわば染匠とは、着物の創作には欠かせない『キモノプロデューサー』です。
『西陣織』とは、「多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で生産される
先染(さきぞめ)の紋織物」の呼称です。
1976年に国の伝統的工芸品に指定されました。
西陣織の品種は極めて多種で、「綴」「経錦」「緯錦」「緞子」
「朱珍」「紹巴」「風通」「綟り織」「本しぼ織」「ビロード」
「絣織」「紬」の12品目があります。
西陣の織屋は、平安朝以降連綿と積み重ねられてきた高い技術の錬磨に加えて、
優れたデザイン創作のための創造力や表現力への努力を重ねています。
西陣の名は、応仁の乱で西軍が本陣とした場所に由来し、この付近で
織られるものが『西陣織』と呼ばれるようになりました。
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